賀詞について
「賀詞」というのは、本来は、年賀だけに限らないお祝いの言葉のことなのですが、近年では特に年賀状に用いる「新年を祝う語句」のことを「賀詞」と呼ぶことが多くなっています。
その代表は「迎春」などとなるわけですが、漢字一文字か二文字の賀詞の場合は、目上の人が目下の人へ新年を祝う意味で使用することが慣例のようになってきているので、注意した方がいいでしょう。それは、目上の人への年賀状は、つつしんだ気持ち、へりくだった意味の文字や言葉の方が無難だからで、四文字の賀詞、文章の賀詞を使った方がいいでしょう。
具体的には、「謹・相手を尊ぶ意味」、「敬・尊んで礼をつくす意味」、「恭・礼儀正しい)を含む四文字の賀詞です。
一文字の賀詞の場合は、「寿・おめでたいこと、祝い」、「福・幸せ」、「春・新年、年の初め」、「賀・祝い」などです。
二文字の賀詞なら、「賀正・正月を祝う」、「迎春・新年を迎える」、「寿春・新年を祝う」、「初春・新年、年の初め」、「頌春・新年をたたえる」などです。
四文字の賀詞では、「謹賀新年・謹んで新年をお祝いします」、「恭賀新年・うやうやしく新年をお祝い致します」、「謹賀新春・謹んで初春をお祝い致します」、「恭賀新春・うやうやしく初春をお祝い致します」などです。
文章の賀詞もあります。「明けましておめでとうございます」、「新年おめでとうございます」が最もスタンダードで、「新春のお慶びを申し上げます」、「新年の御祝詞を申し上げます」、「謹んで初春のお慶びを申し上げます」なども多くなっています。